今回の写真は、74歳を超えたドイツ生まれのBALDAXETTEⅠにオリジナルグリップを装着しています。
アナログ取り巻く環境はますます、悪くなっていますが…。
ライカが1年前にはアナログシステムのカメラの生産をやめて、完全にデジタルに移行したと突然知らされたりで、なんだかアナログファンは腰を砕かれた感じですが、まあそんなに気に病むこともありません。中古市場にはびっくりするほどの数のアナログカメラがあふれています。電子制御のカメラはいずれ動かなくなるのでしょうが、機械式はまだまだ大丈夫、74年前のこのBALDAXETTEも整備をすれば、何の問題も無く美しい写真を撮ってくれます。もちろん、シャッターをチャージしたり、絞りをセットしたりと、随分1枚の写真を撮ることに手間と時間はかかりますが、その行為のおかげで、随分と充実した写真ライフをおくれることは間違いありません。本来、露出計で露出をはかり、再現域を理解したうえで、シャッターと絞りの組み合わせを選び、フィルムにネガ像を焼きつけ、その反転像から再度ポジ像を焼きだす。これらの行為すべてを、人の手と知識でやっていた訳ですから、写真機という観点からすれば、機械式の随分古いカメラでも問題なく写真は撮れる訳です。自動化が進んで、誰でも写真を撮れる様な気になっていますが、実際、写真を趣味にしている方でも、フィルムとカメラがどんな風に絡み合って写真を撮っているかが意外に、理解できていないようです。簡単に撮れる!の部分は、ほぼデジタルカメラに移行した現代ですから、本当の写真趣味はアナログにこそ有る!と大きな声を出しても良いように思います。